「湾生回家(わんせいかいか)」 3月11日
先日「湾生回家(わんせいかいか)」という、ドキュメンタリー映画を観に行きました。
湾生とは、戦前の台湾で生まれ育った約20万人の日本人をさす言葉です。
何人かの湾生の出生と幼少時代、戦時中、敗戦で日本に引き上げた時の事、
そして現在を追っていきます。
生まれてから10数年住んでいた台湾と、日本に引き上げてからの70年。
ずっと日本の方が長いのに、そして日本人なのに、皆台湾への望郷の念が強いのです。
子供さん達の言葉にも驚かされます。「お父さんは台湾人かと思う事があった」とか、
「母の頭の中にある台湾はパラダイスなんです」とか。台湾では辛い事もあったのに、
やはり生まれ育った場所なんですね。
湾生が台湾を思い続けている理由が、少しずつ分かってくるのですが、生まれ育った
場所というだけではなく、台湾人と日本人との友情や、台湾に対する信頼と絆、
台湾への愛などが語られていきます。
以前、日本統治時代の台湾で育った人達のドキュメンタリー映画を観たのですが、
登場した台湾の人達の日本に対する熱い思いに驚かされました。今回の映画を観て、
思いは双方向だという事に胸が熱くなりました。
「アリガト謝謝」という本を出された、台湾在住の日本人作家が新聞に載っていました。
東日本大震災の時に、台湾から200億円もの義援金が寄せらました。日本支援に走った
台湾の人たちの心情を描いた本と言う事です。
数年前に行った台湾で出会った親切な人達が、懐かしく思い出されます。
また台湾に行きたくなりました。
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by hinageshi1128
| 2017-03-12 22:31
| カルチャー・アート・音楽・映画